学園と理事長と私

ときメモGSについて語る妄言ブログ

出会いと理事長と私

『新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます』

この言葉を聞いた回数はもう何度になるだろうか。

何度聞いても感慨深いものがある…。

そう、これは『ときめきメモリアルGirl's Side』通称ときメモGSまたはGSにて、私立はばたき学園に入学した際に聞く、入学式での理事長の台詞である。

この台詞はゲームを始めれば誰でも聞くことができるのだ。

 

私はこの台詞を初めて聞いたとき耳を疑った。いや、別段台詞自体はおかしくはない。

問題は声である。そう、声。

ちなみに、このGSを始めたきっかけは何を隠そうこのゲームの王子キャラ「葉月珪」の声優さんだった。GS最難関キャラと称されていることも、ストーリーがめちゃくちゃに泣けることもなんとなく聞いていた。だからこそ私は葉月珪について調べて事前準備を怠らず、このゲームに挑んだ。

しかしどうだろう、いざこのゲームを始めて、感動するオープニングムービーや葉月珪との再会を果たした後に冒頭の台詞である。

回りくどい言い方なのではっきりと書き直すと

『新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます(CV小杉○郎太)』

である。そう、どう考えても普通に乙女ゲームとしては声が渋すぎる。渋すぎるというか私の好きな声が聞こえる。私は某戦国武将で無双するゲームで、この声のキャラがハチャメチャに好きなのだ。こんな豪華な声のモブがいてたまるか。何故こんなにいい声がするのにスチルの一つもないのか。

 

混乱の渦の中、私は入学式の理事長のとてもいい話(話の長さ的にも)を聞いた。正直声以外の印象はあまり残ってなかった。いや印象はあったのかもしれないが、記憶がない。全然記憶がない、何故なのか。

 

その後は「何はともあれ私は葉月珪を攻略するのだ」という強い意志の元、私はゲームを進めた。キャラをたくさん出すとツラいというのも本家をやっていて重々承知していたのでできるだけキャラを出さないように努めた。

 

しかし彼はやってきた。

 

「おや、大丈夫かい?」

ある日突然教会でぶつかってしまったのだ。あの声の持ち主と。

教会が出てきたからどう考えても葉月珪の関連イベントだと思って油断しきっていたのでこの声が聞こえた時驚いてコントローラーを落としてしまった。

しかし私の推しは葉月珪。そう、葉月珪を攻略しているのだ。そして葉月珪を愛しているのだ。だからここでこのダンディさん(どう考えても入学式で挨拶してた理事長なのに何故気づかないのか)に靡くわけにはいかない。

そう強い意志を持って、私は葉月珪の攻略を進めていった。

その後、何度もダンディさんと出会い、ダンディさんが理事長だということが発覚した(もっと早く気がつけよ)。やっぱり理事長か~と思いつつ「私はこの人には決して靡かない」と心に決めた。今思うと無駄な抵抗だったが。

 

理事長はその後あまり出てくることはなかったため、私は平穏な心持ちで攻略本を見ながら葉月珪とのラブラブ学園生活を送り、無事に葉月珪とのエンディングを見て号泣した。

 

確か二番目に攻略したのは氷室先生で、三番目は桜弥くんだった気がする。「私のGSライフはこれからだ!」と意気揚々とプレイを続けた。この時はまだ数年後にこんなにも理事長で狂うオタクになるとは思いもよらずに…。